市民の実践例

平成28年度「真のワーク・ライフ・バランス」実践エピソード表彰 特別賞「思いやり育てあい賞」受賞森田瞳子さん

ここでは,平成28年度「真のワーク・ライフ・バランス」実践エピソード表彰で「思いやり育てあい賞」を受賞された,森田瞳子さんのエピソードについて紹介します。

特別賞 「思いやり育てあい賞」

 私の夫は巷で言うイクメンである。この5月に2人目が産まれ,ごはんあげやお風呂,寝かしつけなど2歳になる1人目の世話はほとんど夫がしてくれる。2人の子どもを育てる大変さを他のママ友から聞いていたため,どうなるのかと心配していたが,2人で協力して家事育児をしているので,ストレスなく生活できている。夫には感謝でいっぱいだ。そんなイクメンな夫も初めから全面的に協力していたわけではない。小さな思いやりの積み重ねで今のような関係を築くことができたのだ。そこで私流正しいイクメンの育て方。

 

● 相手を労う

  家事育児は365日24時間休みなしで大変。せめて休日ぐらい夫に手伝ってほしい,と思うのが本音。けど忘れてはいけないのは仕事だって大変で疲れるし,休みの時ぐらい自分の時間が欲しいと相手が思っているということ。だからどんな些細な事でも手伝ってくれる夫には「疲れているのにありがとう」と必ず伝えている。すると夫も自然に「こちらこそいつもお疲れ様」と言うようになった。お互いを労うことで,自然と思いやりをもって行動できるようになったのだ。

● できたことに感謝,できなかったことは気にしない

  今まで家事育児をしていなかったのに,突然手伝ってもらってもうまくできないのは当たり前。掃除機をかけてもらっても部屋の隅にホコリが残っている。洗い物をしてもらっても鍋は洗い忘れている。けど気にしない。できてないところは自分がやればいい。家事の量が減ってラッキーという心構えであれば,結局私がやらないとダメなのか,とイライラすることはない。

● お任せする

  できないことを見ていると,ついつい口や手を出してしまいたくなる。けどそこもぐっと我慢。せっかくやる気を出して手伝ってくれているのに指図したら,気持ちを削ぐことになる。自分だって横から何か言われると腹が立つ事がある。とにかく,寛大にお任せすると相手も気持ち良く手伝ってくれる。そして,もちろん,最後にありがとうは忘れずに。

 

 夫の家事育児への参画を促すのは育児に似ている。子どもがすることなら笑顔でほめるのに,夫だとイライラするという女性が多いのでは。ぜひここは大きい子どもを育てているという気持ちで家事育児をお願いしてみることをおすすめしたい。

 おかげさまで我が家の1人目はすっかりパパっ子。私が何かしようとすると「パパがいい」と言うほどで,少し私が寂しいくらい。ワーク・ライフ・バランスは一人で頑張るものではなく,お互い助け合いながら,感謝と思いやりを持って日々を過ごすことであると私は思っている。